想起練習を通じて抽象的な大学の講義を理解しよう


 抽象的な概念を取り扱う大学の講義は非常に難しいです。 大学の教員は研究することが本職であり、教えることに特化していないから大学の講義は難しい、という考えもありますが、 そもそも大学で学ぶ学問自体が受験科目と比較にならないくらい難しいことが一番の理由だと思います。 そんなに簡単に答えが出る世界では無いですからね…。 (専門基礎等の既に答えが出ている世界ですら理解が難しいです。…私だけでしょうか?)

 しかしだからこそ、大学で学ぶ学問は「自分の理解に対するハードル」を設定するのに非常に適していると私は考えています。 物事を抽象的・具体的の両面から把握し、誰に対してもその考えを伝える力、私はこれを理解する力だと考えており、 その力はビジネスの世界においても非常に重要となってきます。 (頭の回転の早さ、と評されることが多いですね)

 仕事においては、頭の回転の早さよりも、粘り強く取り組める方が大事だというのは、 前項目でもまとめましたが、物事に対する理解力はあるに越したことはありません。 抽象的な概念を取り扱う大学の講義を通じて、理解する、という行動を再設定し、その力を鍛えて欲しいと思います。

 その理解力を高める方法ですが、私は「想起練習」が一番手軽で効果が高いと考えています。 想起練習とは、ある学習が終わった時に、自分の言葉でその学習を振り返る練習を示すのですが、 これを実施するには当然自分がその内容を理解していないと出来ません。

 また、想起練習をする中で、自分の中であやふやだった点が明確になるとともに、 その内容を誰か別の人に伝えることで、考えを相手に伝える練習にもなります。

 大学の講義が終わると同時に、誰か友達を捕まえて、「今日の講義で●●先生が伝えたかったことは、 ▲▲であっているよね」と確認をする習慣をつけましょう。 そして、その際「抽象的には◎◎を言っていたけど、具体的には■■ということだよね」と、 具体的な内容に落とすことを意識しましょう。 (具体化は理解度を示すわかりやすい指標です)

 この想起練習、友人との議論を通じて新たな気づきも得られるし、伝える力も身につけられます。 友人と話しても良くわからなかったら、教授室に行ってもう一度その内容を教えてもらいましょう(きっと喜んでもらえます)。

 ここで伝えたいのは、教授を喜ばす方法、ではなく、 自分で「本当に理解したか?」ということを確認する習慣です。 抽象的な概念を何となくレベルで理解した、と解釈する学生さんが多いです。 腹落ちに対するハードルの低さは、良くも悪くも人としての軽さに繋がります。 塾講師や家庭教師のアルバイトをしている学生さんは感覚的に分かると思うのですが、 教えている学生の「分かった」を信用しませんよね?その感覚を自分にも持ってほしいのです。 (新入社員の「理解しました」も同様です)

 これは大学の講義だけでなく、インプット作業全てに関わります。 本を読んだり、セミナーに参加したり、誰かと議論したり…。 特に新しいことを学ぶような場面において、自分が本当に理解したかどうか、 自分の言葉で抽象と具体と行き来して人に伝えることが出来るかどうか、は非常に重要な能力です。 (恋人との付き合いの中ではうざがられるので控えましょう。 理解できずとも全てを受け入れる器量の大きさこそが恋人関係・夫婦関係においては最重要です(笑))

 この力を地道に鍛えることは、就活においても役立ちます。 時間内に議論し、結論を出すGD等は、抽象的な概念を理解し、周囲に伝える力を把握する選考の典型です。 また、この力を鍛えることで、ゼミ活動、研究活動、バイト等においてもインセンティブを取りやすくなるでしょう。 (理解力の高さは自信にもなりますし、その結果集団の中でのリーダシップにも繋がります)

 講義が終わったら開放された!という気持ちで遊びに行きたくなる気持ちも分かりますが、 そこは堪えて「今の講義はこういうことだったんだよな」と振り返る習慣を作りましょう。 勉強における復習の効果を皆様受験で体感されているはずなのに、 大学生になって忘れてしまう学生さんが多いです。 受験以上に抽象的な学問を取り扱う大学だからこそ、 この想起練習を習慣として取り入れて、理解することの感覚を身に着けて欲しいな、と思います。





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