No.21 社会人を捕まえて、自分の強みを見極めよう


 学生の皆さんからよく頂くのが「自分の強みが分からない」という相談です。

 この「自分の強みは何か?」という質問は、就活でよく聞かれる質問の中でも常連中の常連さんです。 確かに客観的に自分を捉えられているかどうかを見れるし、 学生時代に何を頑張ったのかも拾えるし、採用する側にとっても非常に使い勝手が良い質問だと思います。

 しかし、自分の強みなんて、客観的に分からないのが普通です。 学生さんで自信を持って「自分の強みは○○です!」と言い切ってしまえる人は、 本当に実力があって客観的に自分を見ることが出来ているというより、 ただ単に自分を過信しているだけのケースが多いと自分は感じています。 何より、自分自身がそうだったので…。

 社会人になって色々な仕事に色々な役割で入って、成功体験・失敗体験を繰り返す中で、 そもそも強みなんてものは、発揮される環境に強く依存し、 連続的なものではないと思うようになってきました。

 あくまでその時その時の一時的なもので、その経験の中から導き出される 「確かにこういう傾向がありそうだぞ」くらいの妄想に近いものであり、 少なくとも少数の体験から帰納的に断言できるものではない、と私は考えています。

 なので、この問いに対しては、学生の皆さんは「あ〜いつもの奴がきた」くらいに気楽に捉えたらよいと思います。 聞いている側も、これまた勝手な想像ですが、強みの言葉自体は話半分で聞いていると思います (そもそも学生さんの強みを判断するのは面接する側ですし)。

 また、自己の強み以前に、自分とは何か、自己とは何か、みたいな話になると仏教の世界に行ってしまいます。 そちらは就活なんかよりずっと奥が深いので、是非就活が終わってから、近くのお坊さんに話を聞きに行って欲しいと思います。 ちなみに自分は強みなんて考え方自体が不遜であり、「ありのままを受け入れる」という、釈迦の「天上天下唯我独尊」の考え方が好きです。 (就活自体を否定しているわけではないので悪しからず。個人的にはかなり完成された、悪くないシステムだと思っています)

 さて、とは言いながらも就活においては、聞かれる以上自分の強みをひねくり出さないといけないわけですが(社会の不条理を学べて楽しいですね!!)、 これは大きく「@自己の経験から導き出す」のと、「A社会経験が豊かな人に客観的なアドバイスをしてもらう」、 の2つのやり方があると思います。

 一つ前の項目で紹介しましたが、「want(やりたいこと)」については、 その業界から働いている人に最低限の情報を貰い、後は楽しく「自己の経験と組み合わせて考える」ことをすれば良いと思うのですが、 この自分の強みである「can(出来ること)」については、 「社会経験が豊かな人に客観的なアドバイスをしてもらう」という取り組みが非常に重要になってきます。

 まず、基本的なアプローチとしては、自分が過去に頑張ったことをいくつかリストアップし、 その時ぶち当たった壁をどう乗り越えたか、そのパターンを分析します。 いくつかのパターンから共通的なものが抜き出せたらそれで良いですし、 勝ちパターンがバラバラだったら(人は成長するのでそれが自然です)、 自分だから出来たんだ色が強いものから順にリストアップしましょう。

 そして、その経験と紐づいた強みを持って、 そこそこ経験を積んでいる社会人を捕まえて、その強みが社会人の目から見て納得してもらえる内容か、アドバイスをしてもらいましょう。 (自分が行きたい業界の人、というより、自分がこういう風になりたい、と感じる人に見てもらうと頭に入りやすいと思います)

 ちなみに自分は人の長所を見つけるのが得意です。なので、30分時間を頂けたら、そこそこのアドバイスが出来る自信があります(笑)。 しかし、この、「人の長所を見つけることが得意」という私の強みも、 実は自分自身がここ最近まで全く認識していませんでした。 良く一緒に学生に会う際の社会人メンバーに「それ才能ですよ」と有り難いお言葉を頂き、 帰って奥さんに話してみたら、「確かに昔からそうだった」という感じです。

 自分の強みって、意識せずとも自然体で出来てしまっていることが多いので、 本当に自分では気付きにくいものです。そのため、自分だけで強みを判断するのはかなりリスキーです。 (逆に幼少期にこういう気付きを両親や先生が与えることが教育や子育てで重要なんだろうなー、と最近よく思います)

 しかし、色々な人と一緒に仕事をし、ある程度の社会人経験を積んでいる人は、 多かれ少なかれ、人を仕事という尺度で見ているので、 その基準を元に学生さんが自分で言う強みと、過去の行動、さらに話している様子等から、 ある程度客観的なアドバイスが出来るはずなのです。 (仕事は一人で行うものではないので…)

 なので、この強みの発見に関しては、「@自己の経験から導き出す」をさっさとこなしてしまい、 会社説明会やOB・OG訪問の機会等を活用して、「A社会経験が豊かな人に客観的なアドバイスをしてもらう」フェーズに移ることがポイントです。 (内定者ではダメです。少なくとも2年目以上の社会人が好ましいです) (逆に就活の進め方等は内定者に聞いた方が良いです)

 アドバイスしてもらえる人がいない?社会人になったら、座っていても誰も仕事は教えてくれませんよ! 行動することのトレーニングだと思って、頑張って身近な社会人を捕まえてみてください! 社会人の方も頼ってもらって嫌な気はしないはずです。ただし、貴重な時間を頂く分、礼節は重んじるようにしましょう

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 ちなみに、ここからは蛇足ですが、就活で強みを伝える際は表現も重要で、 ○○を活かした△△に自信があります、という形でまとめると具体的でベターだと、 個人的には思います。 言葉は不思議で、自分で何度も話していたら、自然とそれが身についてきます。 (働き出したら陽炎だったと感じるでしょうが、その時は次の強みを身につけたら良いだけです)

 文章の形については、ESの項目でまとめたいと思います。

 





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